株価の乱高下はファンドの策略?!~食い物にされるのは庶民投資家
安倍政権誕生から、上がり一本調子だった株価が、
ここにきて乱高下しています。
ついにバブルがはじけたのでしょうか?
株価はこのまま下がるのか、それともまた上がるのか?
景気の先行きは?
同志社大学大学院教授の浜矩子氏が、
「アホノミクス」が5つの悲劇を引き起こす!
と題して語っています。
元記事はこちら→http://toyokeizai.net/articles/-/14072
日本がギリシャ化する?!
ここで注目したいのは、
日本がギリシャ化しないとされていた根拠が
崩れ去ろうとしていること。
どういうことかというと、
「日本の国債は外国人投資家ではなく、
日本人が持っているため、国債は売らない。
だからギリシャのように信用破綻は起こらない」
とされてきたのに、
このところの円安・株高で収益性の低い国債から
不動産に資金が流れ込んでいます。
これが、問題になり始めている長期金利の上昇の一因。
おかげで、住宅ローンなどの金利が上がり始め、
庶民に副作用が出始めています。
このまま国債離れが進むと、
日本国債の信用が落ちて、ギリシャの二の舞になりかねません。
富裕層と庶民の二極化が加速度的に進む
今回の株式バブルで実際に儲けている人はいます(資産を持っている人)。
しかし、未だ現実のモノの値段はデフレのままです。
つまり、資産を持っている富裕層がますます豊かになって、
庶民はデフレのままという二極化が進んでいく恐れがあるのです。
浜矩子氏は、
『「カネの世界」だけがバブルに沸き、私たち庶民の毎日の生活に関係する「モノの世界」ではデフレが続くという、本来ならば起こりえないはずのことが、日本経済で起こってしまうのです』と危惧しています。
金持ちや大企業を優遇するのは、古い自民党の体質です。
参院選で勝利したら、この体制がさらに進行することは間違いないでしょう。
狙われているのは庶民の資産
株式市場がバブルに沸いて以来、
個人投資家向けの投資セミナーが盛んだと
よくニュースで報道されています。
低金利の中、この上げ相場に乗ってみようかという人が増えているのでしょう。
こういう方たちは、将来の生活に不安を持っているからこそ、
なけなしの資産を増やしたいと思っているのです。
言わば「生活防衛型投機」。
今までは、慎重だった庶民も
みんながセミナーに出たり、投資に関心を示していると言われれば、
安心できそうだと手を出すようになります。
周りの空気に影響される、日本人特有の心理です。
ましてやNHKのニュースで取り上げられるのなら
間違いないのだろうと思ってしまいますね。
納豆がスーパーから消えた過去を教訓にできていません。
怖いのは、こいう流れが、
証券業界や投機筋に誘導されていると気付いた時です。
最近の株価の乱高下は、
外国人投資家たちの仕掛けで起こっています。
彼らは利益を上げることしか考えていません。
金融市場においては、
「誰かが利益を上げるということは、誰かが損失を出す」ということを意味します。
この常識を忘れて、夢を見ると
バブルがはじけた時に大変な目に遭います。
庶民のお金を分捕って、自分たちは儲ける。
外国人投資家は現時点でも、これを狙っているのです。
浜矩子氏は、
『「Xデー」のカギを握るのは、この日本バブルでひと儲けしようとしている、外国人投資家たちです。彼らは当然、このバブルがいつか終わることを知っています。要するに、彼らは「売るために買う」人々ですから。今は虎視眈々と、「いつ売るか」を考えているところでしょう。
「株は上がる」という掛け声に押され、投資に手を出した個人が損をするという悲劇が、なるべく小さくなることを祈るばかりです。』と話しています。
日本人に向いている資産運用の方法
リーマンショックによって、
「カネでカネを買う」ことが、至極不自然なことであると
学習したと思ったのですが、どうやら欲は目を曇らせるようです。
個人的には、
「自分でコントロールできないことに手を出すべきではない」
と思っています。
日本人は、古くから農耕を営んできました。
自然が相手ですので、当然思うようにいかないこともあります。
だからこそ、自然を神さまとして
畏れ、祀って、感謝してきたのです。
「おカネ」を祀って、感謝するようなことは人間の営みとしておかしくないでしょうか。
日本人は、コツコツ働くのが合っていると思います。
浜矩子氏の主張、全文はこちらに
「アベノミクス」の真相